横浜市にて
2009年 08月 30日
ACCABLEMENT少し思い出したので。「悲観主義は気分、楽観主義は意志」はアランの『幸福論』からです。
落ち込み
これはたくさんの大きな不幸や小さな不幸と出会うことから起きる。希望の見えない悲しみの状態である。落ち込みに関しては次の格言が勧められる。「一度にただ一つのことをやるがいい」。
HARDIESSE
果敢さ・大胆さ
これは大胆な運動であって、計画のなかよりも行動のなかでより多く現れる。ドイツ語[hart《かたい》及びhärten《固くする》]から出てきたこの言葉は、まさしく古風な職業軍人たちにふさわしい。彼らは最初こそ、のんきであるが、やがて自分でもできるとは信じていなかったことを仕遂げる。人は前もって大胆であることはできない。
AUDACE
大胆
これは動いている勇気である。しばしば人は全精神を奪う行動によってしか恐怖を克服することができない。そして、その行動が始まるやいなや、そこから、可能なことと不可能なことに対するより正しい見方が出てくる。ナポレオンの騎士隊はしばしば、不可能と思われた道を通ってやってきている(モスクワやクランヌの戦い)。大胆さは大胆な人を安心させ、慎重な人を驚愕させる。大胆と無謀の間にはニュアンスの違いしかない。大胆とは、規律をもった、あるとき、あえて発揮された無謀である。大胆のなかには、果敢のなかよりもいっそう多くの精神がある。大胆はむしろ、リーダーの資質である。
岩波文庫 アラン著『定義集』(p19/94/34)より 強調引用者
(c) きら|写真素材 PIXTA
こちらで配布中